起立性調節障害の受診科、似た病気などの紹介
※このページは、エッセイマンガ「病気で学校に行けなかった私が漫画家になるまで」の作中でまだ病名を描いていなかった時、同じ症状に悩んでいて早く病名を知りたい方々に向けて作った非公開ページです。
マンガに書ききれなかった情報もまとめていたので公開します。
お役に立てたら幸いです。
【病名】
起立性調節障害
サブタイプもあり
①起き上がったとき血圧が大幅に下がるタイプを起立性低血圧
②脈が著しく早くなるタイプを起立性(体位性)頻脈症候群
③起立中、急激に血圧が低下して失神するタイプを神経調整性失神
④起立後3〜4分以上してから徐々に血圧が低下して失神するタイプを遷延性起立性低血圧
といい、いずれかひとつの症状だけある場合でも起立性調節障害と診断されることが一般的なようです。
ただし、先生によっては①・②の症状があって初めて起立性調節障害と診断する場合があって、どちらかの症状しかないから病気(起立性調節障害)ではないと、サブタイプの名も付かず治療がされないなど、診断・対応の基準が変わってしまう印象があります。
この病気に対する認識が医療者の間でいまだに統一されていないように感じます。
【主な症状】
めまい、立ちくらみ、失神、動機、頭痛、疲労感、乗り物酔い
午前中は起き上がるのが困難で夕方〜夜中にかけて元気になる
血圧低下によって脳に血液が行きにくくなる「脳虚血」になる場合があり、記憶がなくなる・頭が回らなくなる・話の内容が耳に入ってこなくなる…などの症状が表れることも
【受診科】
小児科(成育医療研究センターなど)
大人の方は、めまいなど似た症状を見てもらえる神経内科を受診していただくと何かわかる可能性があります。しかし、起立性調節障害かどうか診断してもらえる「起立試験」を実施している病院はとても少ないようです。
私が知っている所では、大阪医科大学の内科〈田中 英高先生〉、目黒にある北神経内科〈北 耕平先生〉で起立性調節障害かどうかの診断ができるはずです
【☆追記】…田中英高先生は現在、大阪で「OD低血圧クリニック田中」という起立性専門病院を開院され、そちらで治療にあたられているそうです…!(ご親切な方が情報提供してくださいました)
大阪医科大学病院〔現在名:大阪医科薬科大学〕には、田中先生の教え子である吉田誠司先生が診療されているとのことです。
調べたところ、田中先生の病院ではかなり正確な検査が受けられる設備が整っておりオススメしたいのですが、予約がいっぱいで取りにくいそうです…。
起立性調節障害の詳しい説明・治療法などが書かれた記事を見つけたので、ご参考までにお読みください。
↓
https://www.gifu.med.or.jp/wp/wp-content/themes/gifu-med/file/radio/18081617_01.pdf
小児心身医学会による田中先生の記事
↓
https://www.jisinsin.jp/general/detail/detail_01/
また、起立性調節障害の症状と似た病気もあり、
「脳脊髄液減少症」 「鉄欠乏性貧血」 「甲状腺機能異常」がその例です。
まれに「脳腫瘍」 「心筋症」などもあるようなので、鑑別診断をしてくれる病院を選ぶのが一番いいです。
成育医療研究センターや田中英高先生の病院では鑑別診断を受けることができますが、先述の通り予約が取りにくいことをご承知おきください。
これらの病気も合わせて調べていただき、ご自身に当てはまるものを見つけていただければと思います。
まったく同じ病気とは限らなくても、この情報で皆さまの不調の原因がわかるヒントになり、回復に繋がることを願っています。
【2021.10.29 更新】